山形を紹介していきたいと思います。第13話
今回ご紹介いたしますのは、後世に残したい「日本の原風景」棚田です。
山形県には「日本の棚田百選」に選ばれております棚田が3か所ありますが、今回はその中の一つ大蔵村の【四ヶ村の棚田】を紹介いたします。
四ヶ村とは「豊牧」「滝の沢」「沼の台」「平林」の四集落を総称する呼び名で、その歴史は古く1204年鎌倉時代が起源とされているそうです。
鳥海山と月山を望み、葉山の麓に四ヶ村があり、四季折々に見られる風景に心が和みます。
四ヶ村は現在、世帯数が約100世帯、人口約500人の山間の小さな集落ですが、棚田はなんと120ヘクタールにも及ぶそうです。
この棚田を保存していくためには多大な労力を必要としますが、四ヶ村も例外なく高齢化の波にさらされて、耕作を断念してしまうケースも多くなってきたそうです。
そこで、「日本の棚田百選」の認定をきっかけに、四ヶ村開発協議会や地域の代表、そして地元有志の約20名で平成14年に「四ヶ村棚田保存会」が立ち上げられ、今もその美しい日本の原風景が守られています。
毎年8月の第1土曜日にはホタル火コンサートが開催され夏の風物詩となっています。
約1200本のロウソクがホタル火となって灯り、オカリナやピアノが響き渡り、一夜限りの幻想的な世界が作り出されていますので、一見の価値はありそうです。
この地域は蕎麦処としても有名で、県内外からそば通が訪れております。近くでは「ふるさと味来館」で美味しい蕎麦や山菜など地元の食材を使った"ふるさとの味"を食べることができますし、そば打ち体験(要予約)もできるそうです。
また、大蔵村には四ヶ村の棚田から約4kmに秘湯・肘折温泉がございます。
日帰り入浴が可能な施設もございますので立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
交通アクセス
JR新庄駅から車で約45分・25㎞
JR舟形駅から車で約20分・19㎞
JR新庄駅から村営バス・肘折ゆけむりラインバスの利用も可能